【伊那市駅】飯田線・ソースカツ丼・春日酒造——雪の伊那谷を歩く(長野県伊那市)

改札口の向こうにホームと線路が見渡せる、開放的な造りの駅だ。JRの「いなし(伊那市)」という駅名標がシンプルで、地方の駅らしい素朴な雰囲気が漂う。
なぜ「伊那駅」ではなく「伊那市駅」なのか、気になって調べてみると、もともとは伊那電車軌道の駅として開業し、当初は「伊那町駅」という名前だったとのこと。軌道というのだから最初は路面電車。その後、いくつかの変遷を経てJR飯田線の前身のひとつとなり、伊那町が伊那市になったタイミングで現在の駅名に改称したという。歴史の積み重ねがある。
伊那市の基本情報
| 項目 | データ |
|---|---|
| 人口 | 63,362人(推計、2026年1月1日) |
| 位置 | 長野県南部・伊那谷 |
| 特徴 | 南アルプス・中央アルプスに挟まれた盆地、天竜川が流れる |
南アルプスと中央アルプスに挟まれた伊那谷の中心都市。近年は自然環境と程よい生活利便性から移住先として人気が高まっているエリアでもある。産業の空洞化や高齢化という課題はあるものの、住環境としての潜在力は高い。
伊那市駅へのアクセス

地図で見ると、伊那市は本州のほぼ中央に位置していることがわかる。

東京方面からのアクセス
- 東京駅 → 新宿駅(JR中央線)→ 岡谷駅(特急あずさ、約2時間15分)→ 伊那市駅(JR飯田線、約1時間)
- 乗り換え込みの合計所要時間:約3時間30分
- 本数が限られる飯田線は事前に時刻を確認しておくと安心
駅周辺の様子

雪が舞う中、駅前に出るとタクシーが数台停まっていた。目の前には昭和の面影が残る古いビルが立っており、時間がゆっくり流れているような感覚になる。閉業している店舗も目につくが、それすらも街の記憶として残っているような佇まいだった。
閉店したパチンコ店

大きな「PACHINKO」の文字が目を引くが、今はシャッターが閉まったまま。かつてにぎわっていたであろう建物が静かに残っている。こうした建物も活用の目途が立たなければいつか取り壊しになる日が来る。そのとき駅前の景色はどう変わるのだろう。
商店街

雪が降る中、商店街を歩いてみた。シャッターが閉まった店が多く、人通りも少ない。それでも美容室や飲食店など、営業している店舗もちらほら見かけた。雪のせいか、静けさがいっそう際立っていた。
路地とホテル島田屋

路地に入ると「ホテル 島田屋」の看板が目に入った。左右に古い建物が並ぶ静かな路地で、大通りとは打って変わった落ち着いた空気が流れていた。
春日酒造(清酒「井の頭」)

踏切を渡ると、清酒「井の頭」で知られる春日酒造の蔵が目に入る。現役の酒蔵として今も操業しており、飯田線の踏切とのコントラストがいい雰囲気だった。伊那を訪れたなら一本持ち帰る価値がある。
バスターミナルと駐車場

駅の周辺には駐車場が広がっており、伊那バスターミナルも近くにある。クルマ社会の地方都市らしく、移動は車が中心の印象だ。電車での来訪者はバスとの接続を事前に確認しておくとスムーズ。
伊那名物:ソースカツ丼

伊那に来たら外せないのがソースカツ丼。甘辛いソースをたっぷりかけたカツが白いご飯の上に乗り、ボリューム満点だ。駅から徒歩5分ほどの田村食堂でいただいた。シンプルな見た目だが、ソースの甘みとカツの衣のサクサク感がよく合う。伊那に来たらぜひ一度。


